九州大学大学院医学研究院 精神病態医学
九州大学病院 精神科神経科
Department of Neuropsychiatry
Graduate School of Medical Sciences
Kyushu University
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 反復経頭蓋刺激療法(rTMS療法)のご案内 - 九州大学病院 精神科

 

令和7年3月
 現在、九州大学病院では反復経頭蓋刺激療法(以下、rTMS療法)を行っております。
 
 
rTMS療法の図

rTMS療法の図


出典:日本精神神経学会ホームページより(https://www.jspn.or.jp/modules/forpublic/index.php?content_id=62)
 

① rTMS療法とは

 うつ病の治療法の一つであり、磁気による脳の神経細胞を刺激し、神経可塑性(脳内の神経の柔軟さ)に変化が加わり、うつ症状を改善させる治療法です。2019年6月に保険収載されたため、対象の患者さんであれば保険診療内で治療を受けることができます。
 

rTMS療法の特徴

(1) 治療抵抗性うつ病の方に対しても一定の抗うつ効果が見られること、(2) 従来の治療法と比べ副作用が少ないこと、が大きな特徴です。そのため、薬物治療による効果が不十分、また副作用等により十分な薬物治療が難しいうつ病の方に適した新しい治療選択として注目をされています。
 

rTMS療法の対象

18歳以上
・中等症以上のうつ病
 (切迫した希死念慮や精神病症状を伴う場合は対象外)
1種類以上の抗うつ薬による適切な薬物療法で十分な改善が得られていない、または副作用により十分な薬物療法が困難
 

④ 当院での治療について

当院では入院治療のみ行っております。
1回あたり4060分の治療を週5回、全30回行い、68週間を要します。
 

⑤ 副作用

治療中の頭皮痛や刺激部の不快感が頻度が3割程度で生じますが、刺激後に持続することは稀です。
重篤な有害事象としてけいれん発作がありますが、0.1%未満と非常に稀です。
 
 
rTMS治療を九州大学病院で受けられたい方は、かかりつけの主治医にご相談ください。
かかりつけ医療機関から九州大学病院精神科の通常の初診と同様の流れで申し込みをお願いいたします。

九州大学病院 精神科(福岡県福岡市東区馬出3丁目1−1